【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第74章 療養期間
医者に行って、検査を行い予定より早く治っていることを褒められて。
零がいるからね、と謎の自慢が心の中にあって。
一度だけシた行為のことを心配していたらしく、零が安心したような表情を向けたからその行為のことを忘れていた私が一人笑っていた。
いつまでも笑っている私に車の中でうるさいと口づけをされて。
そんな甘い時間が幸せで。
その帰りにスーツへ着替え本庁に向かった。
久しぶりの私がきたことに軽く驚かれて。
「○苗字○さん生きてたんだ」
「生きてますよ、勝手に殺さないでください」
「冗談冗談、風見さんや清水も心配してたよ」
あの水族館での一件。
風見さんがあの時、私に無線でかけた声。
いつも一番迷惑かけてしまっている気がする…
そして結城さんや清水さんにも。勿論、他の人たちにも。
「降谷さんは?」
「さっきまで一緒に……っていない」
「相変わらずだね」
振り返るといない降谷さんの姿に、周りを見渡してもいなくて。
「そういえば」
「はい」
「弁当の件、降谷さんから本気で怒られた」
「あー……ごめんなさい」
「いやいや、俺たちも悪ノリしてたし甘えてたからいいんだけど。○○さんも怒られたでしょ?愛されてるね」
愛されてるね、と言われて。
それは私が一番知っていて。
私が一番感じていることなのに。
人から言われると…どうしてこんなにも恥ずかしくなるのか。
「顔真っ赤」
「うるさいです」
「はいはい、ちょっと本気で俺も彼女欲しくなるわー。その前にこの仕事終わらせないとなんだけど」
「あ、手伝いますよ」
「助かる助かる」
軽口を終えて結城さんの持っていた資料を半分預かる。
久しぶりに持った資料の重さ。
変わらずに向かえてくれるこの場所に感謝しかない。
正直、私みたいな人間がここにいて迷惑ではないかと考えてしまうけど…いつかそれを返したい。
そう思う。
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