• テキストサイズ

【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第74章 療養期間


想いを伝えて、いつもより優しい時間を過ごして。
零の腕の中で目を瞑る。
それが幸せで、それだからこそ幸せになれて。


朝目が覚めて、零の腕の中で。
それが幸せで、だから…手足の違和感に気づくのが遅れた。

「……零さーん」
「ん?」

ん?じゃない。
優しく甘い目を向けられながら、私の体に手枷と足枷が付いていた。
ジャラ、と音を立てる枷は鎖が付いていることがわかって重みに顔を歪めた。

「これなに」
「家の中はどこでも動ける長さにしてある」
「いやいや、人の質問に答えて!」
「二週間安静」

優しい目。
なのに、それは少しだけ…怖い。

「する気ないだろ」
「………あるよ?」
「その間がお前の本音だ」

手枷、と言いながらそれが抜けられないか手元を見る。

「あぁ、それプレイ用のやつを改造してあるから」
「プレイ用……?」
「○○にはまだ早いって思ってたけど……良い機会だし、少しずつ覚えてく?」
「………零って、特殊な性癖持ってる人だとは思ってなかった、んだけど…」
「他の男に抱かれるっていう特殊な性癖をもつ彼女がいるから」

だから抱かれてない、と言いかけて…嘘を重ねることに苦しくなるから言葉が止まる。

「零は…それで、安心する?」
「…もう少しちゃんと抵抗しても良いはずなんだけど」

それなら受け入れようと私が思って視線を上に向ければ、キスをされた。
手首を動かせばジャラ、と鎖の音と重さ。
背中に手を回して舌を絡めて…零に身を任せる。

「…そんなこと許して、いいのか?」
「なんでした方が驚いてるの。…いいよ、…仕事のこと考えると良くないけど」

先輩大丈夫かな、と少しだけ思うけど。
零が私を抱えるように体を起こして胡座をかいて座る。

「今他の男のこと考えていただろ」

首筋に唇を這わせて。

「先輩のこと」
「…どうだか」

痕をつけられた。
いつも以上に強く吸われて服では隠しきれないところ。

「零が不安なら…今はそれを、解消したい……抱くのはその…我慢だけど」
「我慢、か」

本当に我慢するのはどちらだろうな、と意地悪な声で言うから…下腹部がキュッと求めてしまうのがわかる。
…本当に困る。
二週間。
…この人の好きにさせたいと思う私は、どこか狂ってるのかもしれない。



/ 687ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp