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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第72章 純黒の悪夢(後)


コナンくんの表情には、焦りと…

「…これ、遠隔操作による起爆装置だから組織の奴らに見つかったら一瞬で終わる」
「…道具さえあれば」
「え?」
「赤井さんなら持ってると思う……私がやる」
「何言って」
「悩んでる暇はないよ…!とにかく赤井さんのところに!!」

悩んでられない。
やる人がいないなら、…やるしかない。
だって私は……
何もできないわけじゃない。
今は、あの頃教えてもらったものを…萩原さんを、松田さんを…
…お願い、私に力を貸してください。

「頼む…っ、出てくれ…!」

赤井さんに電話をかけ続けるコナンくん。
走りながら、階段を駆け上がると、ドッ、ドォン…と何かが落下したような音がして。
見上げた。

「コナンくん…!」
「あそこか…!」

音がした方を見上げて、駆け上がる。

「赤井さん!!」
「赤井さーーん!!」
「そこにいますよね、赤井さん!!」
「大変なんだ!力を貸して!ヤツら、キュラソーの奪還に失敗したら爆弾でこの観覧車ごと全てを吹き飛ばすつもりだよ!!」
「赤井さん!!!私がなんとかします!!何か工具持ってるよね!?貸して欲しい!!」

コナンくんと私が、そこにいるはずの赤井さんに声を上げるのに…どうしてかすぐに顔を出してくれない。

「お願いだ!そこにいるなら力を貸して!ヤツらが仕掛ける前に爆弾を解除しとかないと大変なことに!!」
「本当か!?コナン君!」

観覧車の内側にせり出した通路から見上げた私たちに…

「…零…」

フェンスから顔を出したのは、赤井さんではなく…降谷零。
目があって…

「安室さん!?どうしてここに!」

どうしても何も…分かり切ってる。

「その説明は後だ。それより爆弾はどこに!?」
「…っ、赤井さん!!工具を貸して!!」

私の言葉に、零が顔を歪めて…
赤井さんがその後ろから、私めがけてライフルバッグを投げてきた。
ライフルごとかと思ったそれは、受け取る衝撃は覚悟していたそれよりはマシで。ライフルは抜いてあることが分かる。

「ありがとう!赤井さん、コナンくんも、先に行ってるから…!」
「待て○○!!」

零の声には振り返らず、一目散に先ほどいた消火栓ボックスへ向かった。



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