【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第61章 歪む独占欲※裏
嘘だ。
…それでも、いいんだ。
どんな扱いでもいい。
「…最近、降谷さんに対してちょっと卑屈になっている気がします」
「そうさせてたのは、僕のせいだな」
「…違いますよ…私が、後ろめたかったから…降谷さんに」
…零に謝られるのは、…全部私が邪魔したから。
「…清水や結城と話しているときの○苗字○は、楽しそうだよな」
「え?…いや、まぁ……楽しいけど、あの二人がすごくフレンドリーなんですよね…あと」
昔の友人を思い出します、と言えば零も同じ人を思い浮かべるのが分かって目が合って小さく笑う
「…赤井の行方がまた、分からなくなったな」
「……でも、敵じゃない…です」
「…それを決めるのはお前じゃない」
両手首を抑えられて…硬いベッドに押し倒される。
「降谷さん…?」
「…○○」
切ない表情で…私に口づけるその姿は、…私の、零。
「どうしました…?」
「いつになったら、名前を呼んでくれるんだ?」
「………ここ、職場です」
「鍵なら閉めてる」
「まだ、みんな働いてるんじゃ」
「帰らせてるに決まってるだろ」
「…嘘だったんだ」
当然だ、という零に笑ってしまう。
「…降谷さんの立場考えて頑張って声抑えたんですけど」
「だから声を出させようとシただろ」
「………意地悪だよ」
久しぶりにシたんだよ、と言えば額にキスをされて。
「でも、気持ちヨかったんだろ?」
「最低…」
…困るくらいこの人が好きで。
「……零の家、行きたい」
「それは無理」
仕事がある、と少しだけ勇気をだして言った誘いには一蹴された。
手首を押さえつけられているせいで、落ち込む顔を零に見られても隠せずに、反らした。
「…視線が、しつこいです」
「抱きたい」
「ここは、嫌、です……次、声堪えられる自信ない…」
「…優しくスる」
「…っ、どうしたの、もう…っ…」
顔が赤くなる。
…困る。
熱のこもった目で、見られるのは…困る。
「…ここは、…やだよ…」
「……はぁっ…分かってる、ごめん」
らしくないな、と肩口に額を当てて…顔が、見えない。
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