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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第58章 最後のパーツ


先ほどのジョディさんがベルモットさんだったと言われて…だから透さんが笑ったのだと納得した。

「ベルモットが乗るので、○○は後ろへ移動してください」
「……いて、良いの?」
「貴女も組織の協力者ですから」

バーボンの笑みで。
シートベルトを外して、後部座席へと移動する。
……見慣れない後部座席からの景色に、一人小さく笑う。

「ベルモットを迎えに行きますよ」
「…はい」

車がジョディさんの姿をするベルモットさんの前で停まり、私が車の中にいることは事前に知っていたんだろう。元気だったかしら?と柔らかく艶やかな笑みで挨拶をされた。

「意外に遅かったですね…来てくれないんじゃないかとヒヤヒヤしました…」
「彼女のスカーフに似た柄がなかなか売ってなくて…」
「なるほど…で?首尾は?」
「楠田って男…あなたが予想していた通り…拳銃自殺したそうよ…自分の車の中でね…」
「やはり…そういう事ですか…」

ベルモットさんがベリッ、と音を立てながらジョディさんのマスクを剥がして…金髪の綺麗な髪がパサっと下りる。
…ミラーに映る透さんとベルモットさんの姿に美男美女だと、考えてしまう自分に笑う。

「それで?何なのよ、楠田陸道って…組織の一員だったらしいけど…コードネームも与えられていない男が拳銃自殺したからって…何だっていうの?」
「拳銃で自殺する場合、あなたたちならどうしますか?」
「そうね…銃口をこめかみにあてて…」
「間違いなく死ぬ方法を選ぶかな」

指でピストルの形を作って…こめかみに指の先を当てる。

「そう…弾痕は頭蓋骨にしっかり残る…例え遺体が燃えようと…」
「え?」

…辿り着いてしまう。
零が。

「いましたよね?楠田の消息が途絶えた頃…時を同じくして、頭を撃たれて妬かれた男が…」
「そ…それってまさか!?」
「FBI捜査官…赤井秀一」

辿り着いてしまった。

「まさかあの男が生きているっていうわけ!?」

声をあげたベルモットさんに彼女でも動揺するんだな、と少しだけ驚いた。

「ええ…僕の推理が正しければね」
「残念だけど、その推理は的外れよ…だってあの男の死亡は確認されているんだもの…しかもそれを確認したのは日本警察で、それを確認させたのはFBI」


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