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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第58章 最後のパーツ


「それだけか?」

透さんがジョディさんがもつ写真を覗き込み…

「え?」
「それだけなのか?FBI」
「それだけって?」

透さんの挑発は、…少し心臓に悪い。
FBIのことを好きではない零のことも含めると、煽る言葉は作戦のためだけじゃなく…本心。

「そこのドイツ系の君はどうだ?この写真から読み取れる情報はそれだけかと聞いているんですよ…」
「んー?日本じゃ、正解に丸をつけるらしいから…一番上に見えている答案用紙の採点は間違っていないとしか…」

ぷっ、とバカにするようにハッハッハッハッ、と声を上げて笑った。

「○○、写真を見て」
「私?」
「○○なら、分かるだろう」

…締め付けられそうになるその期待に応えるのは、私の義務。
透さんが写真をいくつか私に渡して…それを見る。

「…あぁ、そういうこと」

写真で気づく違和感に呟けば、透さんは私の頭をポンと叩いて写真を手元から奪う。

「やはり読み取れたのは僕たちだけだったようだよ」
「僕達?」
「○○と…そうだろ?江戸川コナン君?」
「え?何のこと?」

突然自分に向けられた言葉に、コナンくんはとろけるような声を出して…透さんを見上げる。

「君…写真を見た後ガン見してたじゃないか…犯人の事を」

コナンくんから目線をずらして…容疑者3名に視線を向けた。

「え?じゃあ…」
「わかったのかね、犯人が!」
「ええ…大体は」

食いつくように目暮警部と高木さんが透さんに訊ねて…大体は、と言うけれど大体じゃなくて全部分かってるんでしょと思う。
…コナンくんと目があって、小さく微笑んで見せた。
“たすけて”
コナンくんの顔を見て助けを求めたくなる自分の弱さに、情けなくなる。

「しかしようやく謎が解けましたよ。ずっと疑問だったんです…なぜ、彼女は探偵の僕にストーカーの調査を依頼してきたか。FBIのご友人がいるっていうのに…」
「ちょっとそれ、どーいう意味!?私が頼りなかったって言いたいわけ!?」
「た、頼みづらかったんじゃないですか?我々は休暇を取って観光で来日しているわけですし…」

興奮するジョディさんを落ち着かせるようにキャメルさんが重ねて透さんに言う。

「観光ですか…ビザがないんなら、そろそろ滞在日数が限界に来てるんじゃないですか?」


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