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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第57章 緋色の序章


…全てが終わったら。
それを言ったのは、私の不安を拭うためだった。
小学校に着けば、透さんは先を歩いて職員室に向かう。
その後をついていけば、警察の人の姿と…何やら揉めている声。

「その上妙な探偵まで雇いやがって…」
「「探偵?」」
「あの先生の家に直接怒鳴りこんでやろうと跡をつけてたら…いきなり胸ぐらをつかまれたんだよ!!」

…遠くからでも聞こえる声に、透さんはタイミングを合わせたように職員室に入って。

「…仕方ありませんよ…彼女にストーカー被害の依頼を受けていたんですから」

コナン くんが、いた。
私たちを見て…驚きと警戒が混ざったような表情をして。

「遅くなりました、探偵の安室です」
「…助手の○苗字○です」
「君は確か毛利くんの」
「…透さんとはプライベートで親しくしているので、こうしてたまに助手として手伝わせて貰ってるんです」

高木さんと、目暮警部。
先輩といないときに会うのは…初めてかもしれない。

「呼んだのかね?」
「彼女の携帯の通話履歴に彼らの番号もあったので…」

目暮警部の問いかけに高木さんが答えて、透さんが視線をコナンくんの近くにいるメガネをかけた金髪の女性と筋骨隆々としたドイツ系の男性に目を向ける。この人たちが、透さんの言うFBI。つまり…この女性が、ジョディ・スターリング。

「そちらの二人は…英語の先生ですか?」
「あ、いえ。この二人はFBIの方達で…訳あって捜査協力を…」
「ホォー…FBIですか…」

挑発的な透さんの言い方に乗っかり、小馬鹿にするような口調で二人に目を向ける。

「正しくはアメリカ合衆国連邦捜査局。だよね?テレビとかでよく見るやつ」

私がやるのは…この人たちを挑発させること。

「手柄欲しさに事件現場に出張って来て…ドヤ顔で捜査を引っ掻き回し、地元警察に煙たがれて、視聴者をイラつかせる捜査官…」
「なに!?」
「…あ、別にあなた方のことを言ってるわけじゃないですよ!先日僕らが観たのがたまたま」
「そういうやつでしたね」

私の頭を撫でてくる透さんに煽りすぎだと思って…少しだけ申し訳なさがでる。
この人たちに…透さんを止めて欲しい。
バーボンとベルモットの策に…引っかからないで。



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