【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第56章 素直じゃない
夕方になればとりあえず先に上がれと言われて、先輩にまた後でと言われて事務所を出た。
……幸せを感じていた私に、透さん……バーボンは、笑って言うんだ。
あの人を事故に遭わせると。
……零は人を傷つけないって、思ってた。
だから…組織の人間としての降谷零を、まだ知らなかった。
「ストーカー?」
「ええ、小学校教諭の方で、澁谷夏子さん」
探偵事務所を終えた私が透さんの車の中で、透さんの依頼内容を聞く。
澁谷夏子という女性からストーカーの調査を依頼された透さんは、これから学校近くの喫茶店で二回目の打ち合わせ。
透さんが彼女と会うのは二回目。
最初は依頼を投げかけられたとき…
「…やだね、そういうの」
同じ女としては、そういうことは本当許せない。
「ストーカーって…盗聴とかは?」
「それは無かったです、なので………ってなんで不満顔なんですか」
それは無かった、と即答した透さんがつまりその人の家に行ったのだと察したときの表情は顔に出てたらしい。
「…僕が他の女性の部屋に上がったことに嫉妬したと?」
「はっきり言わないでもらえますか」
…なんなら、これから喫茶店で話をすると言ってるのに当初私を誘うか悩んでいた貴方にも不満ですと心の中で呟いた。
車が停まって、喫茶店近くだと認識する。
「透さん、…キスしたい」
気づけばシートが倒されていて。
透さんが覆いかぶさって…キスをする。
「透さん…?」
「…もう少し、キスしませんか」
「はい…喜んで」
舌が絡む。
透さんの手が、蜜口に触れて小さな喘ぎ声は透さんのキスの中に消えた。
しばらくキスを堪能して、唇が離れると同時に指も抜かれ蜜口の愛液が絡む指を目の前で舐められて。
今すぐイきたいのに、透さんが意地悪…。
「どうしますか?」
陰核を指の腹で触って。
「…っ…待っ……それ、イっちゃう…ッ」
「やめますか?」
優しく刺激するから…辛い。
答えを迷ってる私に透さんは時計を見て、体を離した。
「…残念、そろそろ時間です」
「あ………ばか」
「…○○…上手くできたら、ご褒美をあげますよ」
艶やかな声で。
…私を見る目は、零でも透さんでもなく“バーボン”だと気づいた。
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