【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第53章 報告※裏
仁王立ちのコナンくんの前に正座する私。
…いや、本当どういうわけか私はこの子に頭が上がらない。
「昴さんから聞いた」
「……どれ、をでしょうか」
「安室さんのところに戻るって話。それから……赤井さんのこと」
「その件については誤魔化されてるのでまだ気づいてないテイです」
「赤井さんは気づかれたって言ってたけど」
認めるわけ、か…と小さく俯いた。
「…コナンくんに、相談がある」
「…はい」
「透さんに、赤井さんと貴方…コナンくんと新一くんと先輩の調査を頼まれてるの」
そして、そろそろそれを報告しないといけない。
「それは、組織のバーボンとして?それとも…ゼロだから?」
「…組織のバーボンとして。ゼロが透さんの昔のあだ名だって知ったのは、先日のことだよ」
それ以上は知らない、と嘘をついた。
赤井さんがコナンくんに話してない、ということは…
まだ話すタイミングじゃないのかもしれないと判断して。
「……貴女が知ってる情報を話して」
「透さんと約束があるから…手短になるよ」
…零のことを、話せたらどれだけ簡単なんだろう。
透さんと付き合ったのは、恋愛感情であるのは間違いないと付け加えた上で…組織の人と関わったこと、私がベルツリー急行で知ったことを除いて、手に入れた情報のコナンくんと工藤新一の情報。…まぁ、蘭さんと関わってる手前、どうしても新一くんの情報は偏ってしまうけれど。
沖矢昴と赤井秀一が同一人物である可能性の話から、確信になったのは…沖矢さんが隠す気がなかったからだと付け加えて。
「沖矢さんがいつもの人を小馬鹿にするように笑ったらそんなこと有り得ないって思ってたよ。…でも、楽しんでるんですもん、あの人」
「…○○さんにとって、赤井さんはあくまで沖矢昴なんだね」
「うん」
江戸川コナンは工藤新一と連絡をとってること。そして、推理好きの工藤新一の影響と何かあれば連絡をしてるから…推理力が高いのだと。
先輩や工藤新一については、蘭さんから聞いている性格や、生きている情報を私が感じたまま。
赤井秀一については……
「死んでいると伝えて欲しい」
「…それは、難しい」
ごめん、と言って…
「なら…楠田陸道の遺体すり替え…その可能性をチラつかせて。おそらく安室さんもそこまでは怪しんでるから」
悩みに悩んで、コナンくんが私を見て。
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