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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第52章 私だけに見せる※裏


体が重なる、というよりは…溶け合うような、一つになるような感覚。
これまでに感じたことがないくらい、零との行為は愛おしいもので。
零も同じなんだって目があって分かる。
何度も繰り返す好きという言葉に零は何度も返事をして…愛おしいって、言葉じゃ足りないくらい、零を愛してる。


二人でほぼ同時に絶頂を迎えて…繰り返し口付けて笑いあった。
外は陽が落ちていて、ベッドからも夜景が綺麗に見える。

「零、…気持ちよかった?」
「あぁ…○○は?」
「……今までで一番、気持ちよかった」

それはなにより、と零が強く抱きしめてクスクス楽しげに笑う。
その笑う息遣いが、耳元に当たるからくすぐったい気持ちと…ヤらしい気持ちが混ざり合うからされる身にもなってほしい。

「なぁ……本当に、安室とも結婚しないか?」
「どうしたの?」
「………いや、嘘、何でもない」

恥ずかしいことを言った、と零が耳を赤くして…私の胸の谷間に顔を埋めた。

「どうしたの、零…?」
「くだらない独占欲ですよ」

…どうして敬語なの、と笑ってしまって。
余裕を取り繕ろうとするのが分かって…愛しくなる。

「○○を僕のものにしたいのに、俺のものだけにしたい」

安室透と降谷零。

「…零」

この人は、たまに…

「零」

零の頭を抱えるように抱きしめて、零の名前を呼んだ。

「降谷零」
「……何」
「…私は、降谷零のものだよ。安室透じゃない、もちろん…バーボンのものでもない……全身全霊で、降谷零(あなた)だけのものだよ」

顔を上げるその頬に触れて、今出来る限りの…優しい笑顔を向けた。

「……見透かされてる気分だな」
「気分悪い?」
「あまり好きではない」

零の唇にキスをして

「…透さんでいる時間が長くて、透さんにも嫉妬するようになったの?」
「どういう意味だ」
「分からないなら大丈夫だよ」

二重人格でも、三重人格でもない。
零は零で。
…それでも、零は…
降谷零であるときと、安室透であるときと、バーボンであるときと。
それぞれの、正義があって。
だけど、一日のうちの安室透である時間が長すぎて…

「零と結婚したい…零の奥さんになりたい。零の…赤ちゃんが欲しい」

零がいい。
それを、誰よりも一番理解して欲しいのは…降谷零。


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