【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第46章 与えられる情報
零になんと言ったら良いのか、悩みながら…久しぶりにメール文を打った。
『零のほしい情報だと思いますので報告。“くすだりくみち”私の方でも調べます』
…一般で調べるにはもちろん限界があるのはわかってたけど。
その直後に…着信が鳴った。
降谷零。
表示される名前に、驚いて…
「…はい」
『………○○、どういうつもりだ』
「……零が欲しそうな情報だと思いますよ」
沖矢さんへの信頼から、そう伝える私も…よっぽどだなと思う。
「私も手に入ったばかりなので詳しいことは分かりかねますけど…」
『○○』
そんな声音で話さないで。
「切りますね…私も調べ始めるとこなので」
『根拠のない情報を渡した、ということか』
どこまでも疑い深いんだから、と笑ってしまって。
「大丈夫です、…信じられないなら捨ててくださって構いません」
出直すから、と思って言えば…
『…俺が調べた内容の共有は、必要なのか?』
「え……あ、いや………漏洩だし…大丈夫です」
『…そうか、わかった』
一方的に切られた電話。
…声が聞けたことが嬉しかった。
その男が、…赤井秀一に関係あることは、沖矢さんから与えられた情報ということではわかっていたけれど。
なんの繋がりがあって、この人が何者なのか…
絶対答えを知っているであろうあの人に問いただしたほうが早いのに…言わなかった、ということは教えるつもりはないということで。
ベッドからやっと起き上がり、夕方前。
陽が落ちたらジョギングにでも行くかと…思いながら…
遅い昼食をとることにした。
メールの通知音。
零からのメールで、なにごとかとと思えば
『楠田陸道』
の4文字。
ほんと、…零は早い。
「……零…」
やっぱり昨日抱かれていればよかった、と後悔した。
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