• テキストサイズ

【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第45章 ベルモットと


キスだけで達した私に笑われて…恥ずかしすぎて。
同じ女に、キスでイかされたなんて…墓場まで持っていきたい。

化粧を続けて青色のドレスを着せられ、首筋の傷跡を見つけられて、コンシーラーでカバーされた。
シャンパンゴールドのストール。
…それは、零の瞳と髪の色。
この人が意図的なのかはわからないけれど…
その色は、心を暖かくした。

「今日は食事をするだけよ」
「…それなら、私…必要ですか?」
「必要よ」

髪を巻かれて…出来上がり、と鏡を見せられた。
誰、と思うくらい…
自分の顔じゃなくて。
いつもの化粧とは全く違っていて…すごく、綺麗で。

「喜んでもらえたかしら?」
「…はい、…すごいっ!」

教えてください、とベルモットさんの手を握って言えば笑われて。

「いいわよ。また今度」
「…うわー…すごい、…別人みたい」
「気に入ってもらえて良かったわ。…それなら、バーボンの反応も楽しめそうね」
「いや、そこには会いたくありません」

少しだけ警戒心を解いた私が、ベルモットさんに言えば…それなら教えないわよ?と言われるから…

「…それに、彼もその気ならスれば良いじゃない。身近な人間をハニートラップで落とすことができなかったら、他人も落とさないわよ」
「………バーボン、と」

……私が、零じゃなくて…透さんじゃなくて…バーボンを誘う?

「…ノリ気になってもらえて良かったわ」

それから、とベルモットさんが耳元で。
彼に会ったら『ステアが足りない』と言いなさい。と。
その言葉が、何を指してるのかは分からなかった。


ステアとはカクテルの技術用語の話。
かき混ぜるという意味。


それは、隠語だと理解したのは…その数時間後だったけれど。




/ 687ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp