【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第45章 ベルモットと
なにが起こってるのか、わからなかった。
タオル姿で部屋に戻れば、男がいて。…あぁ、また抱かれるのかと覚悟したところで。
ベッドの上で快適そうにマッサージを受けているベルモットさん。
「貴女も受けなさい」
どうぞ、と用意された簡易ベッドの上に寝かされて…
ただのマッサージ、とは到底思えなかったのに…本当に、ただのマッサージで。
男の人たちはただのマッサージ師さんだったことに納得すれば…少しだけお詫びしたくなった。
マッサージを終えて、その人たちがいなくなれば…ベルモットさんが体を起こした。
…綺麗な体だなぁ、とタオルがめくれる姿に目を奪われた。
「さて、肌が荒れてるわね。寝不足かしら?」
バスローブを羽織って、私に触れてくる。
「手入れを怠ると簡単に老けるわよ」
「…はぁ」
「そんなに、バーボンに捨てられたことが悲しいのかしら?」
「別に…」
「今日の夜の食事相手ね。二人目はバーボンだと言ったら、一人目を頑張ってくれるかしら?」
「…会いたくないです」
顔を上げられて…目を瞑りなさい、と言われるがまま。
化粧をされていることに気づいた。
「私に、手を貸さない?」
「…バーボンに、会わなくて良いなら」
「そんなに彼に会いたくないの?」
「シたくなるんです。彼と私、相性は良かったので」
体の、という意味で言えば笑われて。
「大丈夫よ、私が彼とシたのは随分と前だわ。組織に入った頃の話よ…」
何が、大丈夫なのか。
…私が言った言葉が嫉妬だと受け取られたのだと分かって。
「『そんなに僕が好きですか』」
目を瞑っていたせいで…
声に、驚いて。
目を開けようとすればベルモットさんが目隠しをしてくる。
「『○○、僕に抱かれてください』」
キスが…
唇は女性のもので、とても柔らかくて…なのに、舌を絡めてくる…キスの仕方が、零そのもので。
キスに、夢中になった。
無意識に腰を揺らしていれば、ベルモットさんの柔らかな手が…蜜口に下りて着替えたばかりの下着が濡れてることを指摘された。
「すごく、ヤらしい顔をするのね」
「…あっ…や、だ…っ…」
当たり前だけど…零じゃない。
零の声はベルモットさんが出したもの。
キスも零じゃない。
「そんな顔、男はみんな興奮するわ」
頬を撫でられて…また、キスをされた。
零と重ねてしまう、キスの仕方で。
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