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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第38章 募る想い※裏


corpseの下に示されてるのは…

「…車の、番号?」
「おそらく正解です」

詳しくは車の中で話すので、と零は走り出す。

「透さんっ…!」

零は速い。
…置いて行かれそうな恐怖に零が振り返って。

「ついてこれるよな」

零からの絶対的信頼を向けられて…

「当然っ」

私に用意されたのは、その言葉だけだった。



零の愛車に乗り込めば、息切れで。

「…だから○○、体力減りましたよね」
「うるさ…っ」

俯く私の顔に零が顔を近づけて唇が重なった。

「やっとキスできましたね」
「…っ」

行きますよ、と透さんが車を動かして…
…息切れは止まって、顔だけが熱くて。
コナンくんに何かあったんじゃないか、と心配な気持ちと…どうしようもないくらいの、愛おしさ。

「さて、貴女との話はまた後でしますが…、猫の首輪が冷たかった梓さんからの言葉を考えれば冷凍車ですね」
「…そういう特殊な用途で用いるのは8ナンバーのトラック。でも、コナンくんからのレシートには、その8ナンバーじゃなかった」
「つまりは?」
「…宅配業者のクール便だろうね」

よくできました、と頭を撫でられて。
……昔からなんでこの人たちは私のことを褒めるときに頭を撫でるのだろうか。

「この時間の回り方も含めれば大体のルートわかりますよ」

車が向かう先が…
見覚えのある景色。
沖矢昴に、会うために向かう道。

「…○○?どうかしましたか」

手汗をかいていて。

「なんでもないよ」

バレてるわけがない。
…まだ、バレるわけにはいかない。
そのためにあの日から沖矢さんとはお互い連絡をとっていないのだから。
そして車は、沖矢さん…工藤新一邸前で停まる宅配業者の車を見つけた。

…早く去りたい、と顔を上げた冷蔵車には…

「…少年探偵団のみんな…っ!」

降りないで、と零に膝を押さえられて。
クラクションを鳴らした。

「すみませーん!この路地狭いから…譲ってもらえませんかね?傷つけたくないので!」

車から降りる零を追いかけるように私も車を降りた。




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