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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第38章 募る想い※裏


「○○さん、すぐ戻るんで大尉見ててください!」
「…はーい」

透さんと目があって…少しだけ躊躇った後に、笑って見せた。

「お疲れ様、透さん」
「今日は出勤の日でしたか」
「うん、朝から透さんいるの気づいたんだけど……珍しく忙しくて今からでも何か食べられる?」
「ええ、大丈夫ですよ」

触って欲しい、と思ってしまう貪欲さ。

「今日、透さんの家…行っても良いかな?」
「○○さーんっ、ありがとうございました!」

カランカランと鈴を鳴らして梓さんが来て…

「あれ?お邪魔でしたか」
「そんなことありませんよ」

返事は聞けずじまい。
…今日もだめかぁ、と餌を食べ終わった猫に触れる。

「そういえば先ほど二人してどうかされたんですか?」
「あー、この子の首輪にレシートがあったのを梓さんが見つけて」
「レシートの文字が消えてたんです」
「…梓さんから預かろうとしたとき、風に飛ばしちゃって」

それでも公安か、と透さんの笑顔が怖い。
…貴方の声に驚いたなんて言えない。

「レシートの文字、ですか」
「ええ、確か…『cor』と『P』と『se』って文字の間が消えてて、印刷ミスかなと思いましたけど…」

corpse
…死体。
どうして猫の首輪に?
どうして…

「この猫毎日ここに餌をねだりに来るのを知ってるのは…」
「割と最近来るようになったから…知ってるのは私とマスターと安室さんと…コナン君ぐらいですけど」
「へぇー…江戸川コナン君ですか」

コナンくん。
…また、巻き込まれてるの?
それとも自分から?

「それと、そのレシートをとるときに首輪に触ったんですけどかなり冷たかったような」
「私、探してきます」
「えっ!?」

梓さんの止める声を聞かずに走り出した。
風向きと風力からして…

「○○、建築物の立地状況…抜けてませんか」

走る私の横に…追いついて、

「透さん…っ」
「シミュレーション結果です」

行きますよ、とスピードをあげて走る。
…貴方を追いかけるのは、昔から変わらない。
おそらくこの辺です、と零が立ち止まって。

「…透さんっ、見つけた」

電柱の根元で止まっている用紙を、拾い上げた。
そのレシートを見れば…

その用紙の不自然さが目立つ。


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