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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第37章 もっと…※裏


「だいたい、○苗字○さんも降谷さんと同じ(潜入捜査)だろ?」
「…あっ……じゃあ…たまたま、相席にあったとか」

それでも私は、この雰囲気が好きだった。


私も行きます、と言ってきたのは風見さんで。
私の連絡より先に零へ連絡を入れていて。
せめて個室の御用達のお店、と何故か気が休まらない選択肢。
もっと一律〇〇円!くらいの軽い居酒屋さんで良かったのに。

私の隣には誰も座らず、向かいに三人。
…風見さんが隣に座ってくれればバランスもそれなりに良いのに。

「これ降谷さん来る雰囲気ですよね」
「まじか」

清水さんと結城さん。
…人当たり良くて、懐こくて。

「…私、お酒は…降谷さんがきてからにします」
「彼氏にしか酔った顔見せたくないとか」
「○苗字○さんって酔うと甘えた?」
「……あー、…どうでしょ?」

風見さんは顔をそらすし。

「降谷さん、間も無く着くようですから飲み物頼んでおきますよ」

車も置いて来るそうなので、と付け加えられた言葉に…私には連絡しない零に少しだけムッとした。


零が到着して、乾杯と始まった歓迎会と言う名の飲み会。
零は楽しそうに話す二人と、風見さんをみて笑っていて。
和やかで。
なんだかとても嬉しくて。
私に話しかければ零が何故か答えて。
お酒の雰囲気が楽しくて…珍しく飲みすぎたなとぼんやり思った。
零の肩に頭を預けて心地良かった。
しばらく零も仕事の話や軽口を含めて、話している声が心地よくて。
…部下の人に話す話し方だなって。

「…悪いがそろそろ…」
「はいっ、お疲れ様です!」

零が私に視線を向けて謝っていたことなんてつゆ知らず。
零が私に帰るぞと声をかければ…甘い声じゃないのが嫌で。

「やだ」
「……おい」

零が酔ってるだろ、と顔を近づけてきた。
…でもその口調は降谷さんで。

「降谷さんはやだ。安室さんも嫌。バーボンはもーーーーっとやだ」

零にだけ聞こえる声で言えば優しい目を向けられて。
甘やかして。
私を、甘やかして?
零を抱きしめる夜を待つには、そろそろ限界。

「………○○、朝の約束」
「…うー」

そんなの卑怯だと睨めばジャケットを頭から被せられて。

「風見、あとは頼んだ」

財布からいくつか御札を取り出して渡したのは合間に見えて。
肩に担がれて、お店を出た。



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