【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第31章 傍に
目が合えば…キスをして、指を絡めて抱きしめ合う。
「…零……怖い…よ」
本当は、怖くて。
「零以外に抱かれたく、なかった…っ」
…でも、抱かれたから。
もう、何も取り戻せない。
薬に沈んで…姦されて。
何より…自分自身の意思で、沖矢昴に抱かれた。
「…○○……誤解するな」
キスをして、抱きしめられて。
「…○○が誰に抱かれても、…全部俺のものだ」
「零…」
「再会したときに、○○には婚約者がいて…それでも、俺のものにしたかった」
そうじゃないと抱かない、と…切なく笑う零が。
「どんな○○でも、好きだ」
「…れ、い…っ…」
目覚めてそばにいなくてごめん、と零が囁いて。
零が好きで、零のそばにいたくて。
私は零のそばに…いる方法を選びたい。
「…くっつくと、抱きたくなるんだけどな」
「いいよ…」
「……駄目に決まってるだろ」
お風呂入ってろ、と零が離れようとして…それが嫌で首の後ろに腕を回した。
「……シたいかシたくないなら…シたくないけど…零と離れるくらいなら、シたい」
「…わかった、から」
我慢するのは零で。
…キスをして…
「…離れないから…落ち着いたら、風呂入れ」
「零は…?」
「…それは流石に無理」
「…………じゃあ、もう少しこのまま」
零の温もりが心地良い…
キスも、沖矢さんと違う。
当たり前だけど…
「んっ…零…」
「気持ち良い…か」
「うん……すごく、気持ち良い…」
零の肩に顔を埋めて…
「馬鹿なことしてるの、分かってる…でも、ごめん……今回だけは…零の言うこと、聞けない」
「……あぁ」
きっとこれから先…もっと、零の言うこと聞けないんだろうなって…零も私も、それを察してる。
しばらく抱きしめあって零にキスをして。
「……お風呂、入ってくる」
「あぁ…ご飯の用意してるから」
……手を掴んで、零に抱きついて。
「ごめん………やっぱ、一緒に入れませんか」
「………はぁ…ほん、と…甘いな…俺は」
いつだって、振り回されてるのは私だって思ってた。
でも……
昔言われたんだっけ…
私が降谷を振り回してるって。
→