• テキストサイズ

【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第29章 互いの気待ち※裏


飛ばすな。
何が何でも…意識だけは飛ばすな…
意識を失ったら零はいなくなる。
そして…もう、降谷零としては…会ってくれなくなる。
意識が飛びそうなほどの快感を超えた痛み。
零は気持ち良いのかな。
…せめて、…せめて、零が…痛くなかったら、良いな…

抵抗をやめて、零が揺らす体に身を任せてはずっと彼の顔を見ていだけど…
達する瞬間すらも、痛々しかった。

吐精を迎えた零が息を整えて…陰茎を抜く。
抜かれた陰茎には、精液と血が混ざっていて。
ごめん、と言われて手首を離された。
自由になった手で後頭部の結び目を緩めシャツを口元から外し…離れようとする零に抱きついた。

「…零…れい…零…降谷零…っ!」

思ったよりも力が入らなくて…全身痛いし手首も痛いし。正直、文句ばかり出てきそうだけど。

「○○…」
「…零…」

零の目に私が映って、…少し安堵した。

「お風呂、一緒に入ろ?」
「………ごめん」

ごめん、と抱きしめられて。
好きだって言われて。
守りたいって言われて。
ちゃんと伝わってると…零の髪を撫でる。

「零になら、何されても良いんだよ?私は」

降谷零なら。

「…透さんでも…組織の人間でもない、私が好きになった降谷零なら」
「俺が好きになったのって…こんなに強かったか?」
「ははっ……零は…私の特別だから」

貴方を失うくらいなら強くなる。
お互いに想う気持ちは同じなのに…食い違う想い。

「あーーー…ほんと、格好悪いよな」

悪かった、と。
零がいつもの零で。

「零」

そろそろ、良いだろうか。

「…痛かったから、後で薬買ってきて」

絶対切れてる、と小声で付け加えれば、ごめんと抱きしめられて。

「お風呂、入ったら…買ってくるよ」
「…零…好きだよ」

零に何度も好きと言った。
零もそれに応えてくれて。
浴槽に浸かってキスをして…ただ、抱きしめあって確かめるように触れ合って。
お風呂から上がって薬局に行ってくると出かけて…
一人の空間で少しだけやっと息を吐いた。
汚れた、というには足りないほど乱れて濡れたシーツを取り替えて。

帰ってきた零が少しでも休まれる場所。
…時計は昼前を指していて。
沖矢昴に『夕方前までには向かいます』と連絡した。

「ただいま」
「…おかえりなさい、零」

優しい温もりに抱きしめられて、心底安心する。



/ 687ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp