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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第26章 接触


…胸が疼く。
零がいない夜がこんなに苦しい。
沖矢さんの言葉が頭を巡る。

FBIって何?

なんで沖矢昴が、FBIの名前を出した?

…赤井秀一。
彼も確か、FBIだった。
そんなことを繋げたくなくて。
それでも目をそらすなと。
自分で来たからヒントを与えただろうと、冷静な私が笑っていて。

沖矢昴…彼は、本当に

“沖矢昴”なのだろうか。


目を覚ましたのは、いつものトレーニングの時間。
目が腫れているのは泣いてしまったせいで。
…友人だと願った相手は…
最初から私を友人にしようとなんてしていなかった。
沖矢昴が何者か、そんなことよりも
沖矢昴に感じた安心感も沖矢昴に抱いてしまった僅かな友人としてではない好意も。
彼にとっては、なんでもなくて。

『こんなに簡単に抱けるなんて』

彼の言葉を思い出して、頭を抱える。
…私があの時抱かれていたら、きっと…降谷零のそばにいることはできなかった。
私の気持ちに関わらず。
私が隠そうとしても。


トレーニングのためにいつもの公園に向かえば、零が笑ってくれた。

「○○、おはよう」

零が笑ってくれて…何も言わず抱きついた。
零の温もりは、私の中の全てを浄化する。

「……零、今日帰って来れる?」
「ごめんな」

私の甘える声に零は謝罪を告げる。
…仕事が忙しいのは嫌なくらい分かってる。

「……でも、いいな。帰る場所って」
「零の帰る場所に、なれた?」
「…○○が、そう言ってくれるなら」

…私は、その言葉で幸せを感じて。
零の邪魔になりたくて零が笑ってくれたら…
それで良いと、思えたんだ。


トレーニングを終えて、零が家まで送ってくれた。
家によれば良いのにと言えば、それだけで我慢できないと笑って。
零にとって私は…
特別になれてる気がして、嬉しかった。


日が昇り探偵事務所に向かえばいつもの日常。
私はホームページを確認していたら事務所の電話が鳴る。



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