【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】
第24章 お友達
甘くて甘くて…たまに苦い。
「ちょっと焦げたフレンチトーストみたいな」
「…よくわかんない」
「言ってて私もよくわかんなくなってきた」
コナンくんは何を考えてるんだこの人っていう目をしていて。
ほんっと、隠さないと分かり易すぎる彼。
「どうして、○○さんはあんなことしてたの」
「…キャバクラ?…お小遣い稼ぎ?」
「………沖矢さんと同じこと言うんだね」
お小遣い稼ぎ。
…笑いを堪えて肩を揺らしてしまう。
「沖矢さんにもこの後会いに行こうと思ってるんだけど…大丈夫かな」
「大丈夫だと思うよ」
「今度お詫びにコナンくんの好きなもの食べに行こうね」
「突然子供扱いするんだね」
「年齢だけで言うなら、立派な子供ですよ」
コナンくんの頭をくしゃくしゃに撫でて。
「助けてくれてありがとう…感謝しても、仕切れない」
「無事でよかった…ほんと」
「あんなトコ子供には刺激強かったかな?」
耳元でからかうように囁いて。
人が考えないようにしてたのにとコナンくんが真っ赤になって怒って。
「ほら、可愛い」
ああ、楽しい。
コナンくんと話してる時は純粋に、楽しい。
「あー、小学校はそっちだもんね」
曲がり角。
沖矢さんのところに向かうのと、小学校に向かうのは逆。
膝をついてコナンくんを抱きしめた。
「…助けてくれてありがとう」
もう一度しっかりと感謝を告げた。
どういたしまして、と私の背中をポンポンと叩かれて。
「いってらっしゃい、また今度ゆっくりお話しようね」
「○○さんも無茶はほどほどにね」
無理じゃなくて無茶と言うあたり、見透かされてる。
行ってきます、と子供の笑顔で手を振りながら走っていった。
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