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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第23章 傍にいたい※裏


「…変わらねぇな」
「えぇ、ほんと……」

昔から、と零が私にだけ聞こえる声で。

「先輩……今日、休ませてもらっても…良いですか」
「あぁ、お前からその言葉が聞けてよかった」

先輩の顔を見て…

「すみません、でした…先輩を驚かせて」
「○○…俺はお前のこと、娘のように思ってるから」
「……はい、先輩のことだいすきです…」

そうじゃなかったら、私はここに来なかった。

「…毛利先生、今日だけはそれ以上言わないでもらえますか」
「透さん…?」
「安室くん…?」

首をかしげる私達に透さんは苛ついた雰囲気をだして。
失礼します、と私を抱き上げて事務所を出て行った。
ポアロに寄った透さんが、私が体調悪いので帰ると告げて。
バイト代はいらないのでと付け加えて…

「………れい…」
「…○○、今は“透”と呼んでもらえませんか」
「れいの本音が…聞きたい」

そうじゃないと、透さんで話すのも…きっと零は苦しい。

「…………はぁ」

零の愛車に辿り着いて…助手席に乗せられて。

「…今すぐ○○を抱きたい」
「零なら…大丈夫だよ…?」

キスをされて…涙が出た。

「零…好きだよ…大好きだよ」
「……ご機嫌取りが、うまいな」

悔しそうな零の声。

「………○○、デートするか?」
「…え?」
「温泉、映画、…水族館…好きなところ」
「…………零、それ、昔…ヒロくん達に」

言われたところ、と言う前にキスをされて。

「上司として、…今すぐにでも昨日のことを聞かないといけない」
「…はい」
「ただ、夕方まで俺たちは仕事だと伝えてる」
「………零、あの」
「デートしよう、○○」

零が…

「温泉行くか」
「………行く」

風見に叱られたら○○のせいだからな、と抱きしめられて。
泣きながら頷いた。
零と初めてを迎えた場所。
車で何時間か走って…

温泉街に…着いて。

「…零…手、繋ぎたい」
「あぁ…」

キスをして…しばらく歩けば湯畑前に着く。
自然と涙が出てた。
…大好きな、思い出。
大好きな人との…貴方との

「…零………泊まれ、ないかな」

あの日のように。
あの部屋で。

「…ごめん…零……もう、無理…」

強がれない。
しがみついて泣きじゃくる私に、零はやっと素直になったと…抱きしめ返してくれた。


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