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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第22章 与えられる優しさ※裏


「風見から報告が入りお前が現地にいないことと、男たちの状況や部屋の様子からさっきまで○○は犯されてたんじゃないかって…」

殺したいと、思った。

「風見に現場に来るなと言われた時に……俺はそんな顔をしてたんだな、とすぐに冷静になることができたが…お前を探すことを優先して、現場周辺から○○の家に向かって」

お前から連絡きた、と。

「…○○、本当のことを言ってくれ。誰に助けられた?」

その連絡もその人がしたんだよな、と。

「覚えてない…」

嘘をついた。
私のことを、心底心配してくれている人に。

「…お店から逃げるように歩いて…気づいたらあそこにいて…零の声が聞こえた…公園にいけば、零に会えると思ったから…」

嘘を重ねる。
…どうして、ここまで私は沖矢さんのことを隠そうとするのかなんて自分でもわからない。
コナンくんの名前を出せば、少なくとも小学生が行ける店ではないということには引っかかりを覚える。

私は…彼らにも、零にも…
迷惑をかけたくない。

「……本当に、一人だったんだな?」
「誰かと一緒にいられる状態じゃなかったから…」

それもそうだな、と零は納得してくれて。

「……○○、薬飲んで」
「…なんの?」
「緊急避妊薬」

…それもそうか、と頷いて渡された薬を飲んだ。

「…○○…今日はこのまま休んでろ」
「それは無理…先輩に、シフト減らしてもらったばかりだから……時間までには落ち着くだろうし」

それに、今はもう充分なくらい落ち着いてる。
情けない自分への嫌悪感で押し潰されそうだけど。

「……本当、言うこと聞かないな」

深いため息が響いて。

「○苗字○、…夕方風見と合流しろ。報告はそれからで良い」
「…零?」
「お前が仕事として接するなら、俺もそうするよ」

あぁ、…今この人、心底苛ついてるんだなって。

「……わかりました、降谷さん」

嘘をつくしかない私にできることは、これ以上零を苛つかせないようにすることで。
零が口数少ないまま、私とシャワーを浴びて、自宅まで送ると言って車を走らせた。





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