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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第21章 ごめんなさい


大学にコナンくんを連れて三人で向かった。
沖矢さんに相談をされた知人、そして教授の話を聞いて。
コナンくんは驚くくらい的確に、そして“子供らしく”訊ねるのだ。
…工藤新一、と世間を騒がせた彼は小さくなっても変わらず…こうして事件に巻き込まれていくのだろう。

他の大学生にも話を聞いて、お店のほうに向かった。
可能ならお店の人の…マスターの話を聞きたい、とコナンくんの要望から。
残念ながら、お店はしまっており中に人の気配もなかった。あまり子供が周辺をウロウロしているのは目立つと余計な心配をしそうになりながら…

「沖矢さんと○○姉ちゃん、またお店に行くんだよね?」
「ええ、その予定です」

どうして、ここまでしてくるんだろうか。
沖矢さんは、昨夜もそうだったけど…私のことを気にかけてくれている。
お店だってタダじゃない、…昨日の会計時の値段だって教授が帰った後からの時間だとしても決して安くはなかった。

「じゃあ、大丈夫だね」
「…コナンくん、あの」

これ以上一般人に負担をかけていいのか。
…一般人、と言いながら私は表面上は同じ一般人なのだ。
上手く言葉にならず、…呼びかけのまま言葉が詰まる。

「○○さんは、まじめだね」
「そうですね、嘘をつくのが苦手そうだなと」
「…人のこと勝手に解釈するのやめてください」
「僕らは、○○さんとたまたま同じクイズを解こうとしているだけだよ」

だから気にしなくていいのだと笑われた。
見透かされた気持ちは、居心地が悪くなって。
…この人たちに隠し事なんて私にできるのだろうか。
そんなことを、思ってしまった。



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