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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第21章 ごめんなさい


「…貴女は、その赤井秀一を憎まれないのですか?」

沖矢さんが口を開いて。

「私は……透さん次第です」

目の前で彼を失った彼と私とは比べ物にならない。

「そこに貴女の意思は?」
「………透さんが傷つくなら…私は透さんを裏切るし、透さんが望むなら…私は今ここで死ぬことだって選びます」

“国”のため?
そんなの…私には関係ない。

「その、安室さんが貴女を殺そうとしても?」
「透さんが邪魔だと判断したなら…いいかなって」

コナンくんが、怒っていて。
沖矢さんがどこか納得したように静かに私を見て。

「僕は貴女を殺させない」
「……ふふ、…でも大丈夫だよ。透さんは…私が好きになった人だから」

零が私を殺そうとするなら、私はそれを受け入れる。
でも今は……
自惚れかもしれないけれど、零は私を必要としてくれている。

「…安室さんの情報は渡せない。ただ、その代わり…私は透さんに殺されることはないって言えるよ」
「貴女と安室さんの関係って…」
「…恋人」
「坊や、それ以上は野暮っていうものだ」

沖矢さんが口を開いて…私の頭を撫でた。

「君のその願い、いつか叶うと良いね」

沖矢さんとは少しだけ声音が違う気がして…
なんだか違和感に心が騒がしく。

「それより、今の問題だ」

沖矢さんが仕切り直すように、持ち込んだタブレットを開いた。


コナンくんを交えて、私の任務について公安からの任務、ということは伏せ個人的な依頼人ということで話をした。
…伏せたことに意味があるのかはわからないけれど。


「…誰にも話はまだ聞いていないの?」
「昨日が初日だったからね…話を聞こうにも、どっかの誰かさんに指名入れられたから」
「○○さんが綺麗だったからつい」
「嘘つけ」

本当、沖矢さんは掴めない人で。
冗談も真顔で言うからツッコミも真顔になってしまう。

「昴さんと○○さん、仲良しだね…」
「そうですね」
「そんなことないよ」

声が重なりながら相反することを言われて軽く睨めば肩を揺らしてるし。

「何度も夜を一緒にしてるので」
「ただ飲んで話してるだけじゃないですか」

話が進まない、とコナンくんが私達を見ながら…呆れたように笑った。



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