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【DC】別れても好きな人【降谷(安室)※長編裏夢】

第18章 ご褒美と聞きたくない謝罪※裏


「…貴女は、人相手に撃てますか」

…それは、自分自身でも、問いかけたことだった。

「可能であれば撃たない方法を選択します…ただ、私が撃つときは、殺すためじゃなくて止めるためです」

甘い、と笑われたのを思い出す。
その気持ちは昔と変わらなかった。
それでもその答えが…私らしいと笑ったみんなの存在。

「…それも、降谷さん仕込みですか」
「○○っ!」

どうしてここに、と零の姿。
今日は休みだよな、と私と風見さんが並んでいるの軽く睨んで。

「零…違う、か。降谷さんは?」
「○○が休みだから…零で良い。それで?」
「私が連れて来ました。○苗字○さんにもそろそろ必要かと判断いたしまして」
「休みに、か」
「日頃時間があまり持てなかったので」
「…褒められたんだよ、零」

降谷さんそっくりだって言われたと言えば零が少し笑って。

「風見、この後どこかに行く予定があったのか?」
「いえ、送り届ける予定でした」
「この後の○○は預かるぞ」

分かりました、と返事をして。
零の練習姿に目を奪われて…数発撃てば零が振り返って私の手を掴み、その場から立ち去る。
振り返りざまに風見さんに頭を下げれば、苦笑いを浮かべていた。
駐車場に停めてある白のRX-7は、やはり目立つ。

「零こそ、今日の予定は?」
「さっき終わったとこ、…少し撃ってから帰ろうとしたら○○がいた」
「もしかして妬いてます?」
「…っ…悪いか」

人目があるからと車に押し込まれて…唇が重なる。
あぁ、…だめだ。
少し触れただけなのに、それ以上がほしくて蜜口が濡れるのが感じられて…
舌が、唇に差し込まれた瞬間胸板を押して離れた。

「っ…零…ごめん…ッ…」

ああ、駄目だ。零が心配してる。

「…零…が、…欲しい」

唇を抑えて強請った。

「なんて顔してんだ」

額にキスされて…

「キス一つで欲情したのか?」
「…っ…ごめんなさい」

怒ってない、とクスクス優しい笑い声が車内にして。

「…これでも着て我慢してろ」

零が己のジャケットを脱いで…膝にかけてくれて。
…零の匂い。
ジャケットを口元まで持って、匂いに安心と…
いますぐにでも抱かれたい…

運転する零を横目に、やっぱり零は…媚薬だと、濡れる体を零の匂いがするジャケットで己を強く抱きしめた。


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