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君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第3章 Loving you is Killing me. 前編


「何なんですか?」

「いや、ほら、もっとお前も行くとこあんだろ」

「……」

「高級な店とかさー、綺麗なお姉ちゃんとかさー」

「……」

何を言っても黙って聞いているバニーに、なんか言うのがバカらしくなってきた。


ただ、バニーが旨そうに食うんだ。

俺の作ったチャーハンを。


俺はコーヒーを飲みながら、旨そうに食うバニーを黙って見ていた。



「ご馳走さまでした。美味しかったです」


そう言って、皿を持って立ち上がるバニーに


「いいよ、それぐらい」


バニーから皿を受け取ろうとした。


「いえ」


皿から手を離さないバニー。

「なんだよー洗いものぐらいちゃんとするからさー」

「……」

俺は皿を受けとると、シンクで洗い出した。

皿1枚、洗うのなんてすぐだ。
洗い終わって後ろを振り向くと、バニーがピッタリと後ろに立っていた。


「おわっ!何!?ドッキリ!?」

「……なんですか、それ?」

「知んない?ドッキリ?」


「……知りませんよ」


バニーが俺を囲むように、シンクに手をついた。


「な、何?バニーちゃん!?」

そしてバニー自身の頭を、項垂れるようにして俺の肩に預けてきた。


「どうしたんだよ、バニー」


「あの子と……」

「あの子?」

「折り鶴の彼女です」

「へ?あーあいつ?あいつは……」
千代紙は男だって説明しようとしてるのに、バニーが声を被せてきて俺の言葉を遮った。

「彼女とバディを組むんですか?」

「へ?なんで?」





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