• テキストサイズ

君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第21章 背徳のシナリオ ~前編~


「ちょ……ん……」

そう簡単には離れない。
だってしっかりと腰も抱いて、頭も押さえている。

だけど



ドンッ!!!




想像の斜め上を行くさんの力は思っていたよりも強く、アルコールの入った僕は簡単に突き飛ばされて床に座り込んだ。


「ふざけ過ぎだよ?」


少し怒っているのか……でも、軽く笑いながら……
冗談で終わらせようとしているのがわかる。

だけど……

「女性にリップスティックを贈る意味、知らなかったんですか?」
僕は座ったまま、さんに問いかけた。

「さぁ?意味なんてあるの?
ま、もう帰るから。また、明日ね」

クルリとドアの方に身体を向けたさんに、もう一度声をかけた。

「明日、そのリップスティック……塗って来てくれますか?」

さんは足を止め

「……わかんない。おやすみなさい」


そう一言残すと、あっさりドアを開けて出て行った。
足音が少しずつ遠くなる。




大丈夫……



しっかり植え付ける事が出来たハズだ……



真っ直ぐな彼女に……






歪んだ背徳感を……





僕はそのまま玄関の床に寝転がると……


緩む口元を抑える事が出来なかった。








to be continued...


このお話の続きは、久遠さまの
『君とならキスだけで TIGER&BUNNY』
「第21章 背徳のシナリオ~後編~」に続きます。

/ 429ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp