第3章 Loving you is Killing me. 前編
「貴方のせいで、僕はこんな……」
「いや、何かよくわかんないけど、とりあえず家に入れよ」
「いいんですか?」
「ここまで来といて、それ言う?」
「……それもそうですね」
フッと、バニーの表情が少し和らいだ。
その和らいだ顔を見て、俺もホッとした。
すると部屋に足を踏み入れたバニーが、呟いた。
「虎徹さん……」
「へ?」
なんかバニーの声が……怒ってる……?
「何なんですか!この部屋はっ!空き缶と空き瓶だらけじゃないですかっ!」
「へ?えーっと、ホント、だね?」
へへッと俺が笑うと
「ごみ袋っ!」
「はいッ!!!」
なんか、バニーが怒りながら俺の部屋を掃除し出した。
「ほら!虎徹さんもじっと見ていないで手を動かして下さい!」
「へいへい」
「ここはヒーローの部屋ですよ!こんなことしていたらダメです!」
2部だけどな……
それは口に出しては言わない。
俺は2部でもどこでもヒーローでいたかったんだ。
そう、俺はヒーローなんだ。
俺の元相棒は今をときめくBBJなんだ。
こいつに恥ずかしい思いはさせちゃダメなんだ。
うん。そうだな。出来ることはちゃんとやらないとな。
俺はバニーと一緒になって、必死で片付けた。