第3章 Loving you is Killing me. 前編
「おぉーバニーどうしたんだよ、こんなとこで」
「さっきラジオで虎徹さんの活躍を聞いて、近くだったんで会いに来ました!良かったらこの後、少し飲みにでも」
……
“会いに来た”
照れもせずそういってのけるバニーに、俺が何だか照れちまった。
俺は頭をポリと掻きながら、礼を言った。
「そ、そっか……ありがとな」
「ところで、何をしてるんですか?それ」
バニーがホウキと塵取りを持っている俺達を見て言った。
「あ、あぁ。踏まれてグチャグチャになった折り鶴の掃除」
「へぇ~2部のヒーローって、大変なんだなぁ~そんなのスタッフに任せればいいんじゃねーの?」
「ライアンっ」
バニーの後ろからライアンがやって来て、バニーの肩に手をかけ、皮肉を言ってきた。
それを咎めるバニー……
そんな話をしていると、千代紙が遠慮がちに声をかけてきた。
「あ、あの、私……後片付けしておきますので、先輩はもう上がって下さい」
「はァ~?何言ってんだよッ?まだ終わってないだろ」
「いえ、でも……」
「いいじゃん、アライグマのおっさん!あんたの相棒がそう言ってんだから」
『相棒!?』
ライアンの言葉に、何故かバニーと千代紙が声を揃えて叫んだ。
「こいつは、そんなんじゃねーよ。可愛い同僚だ。それよりまた折り鶴も折らないとなッ」