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君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第2章 キスだけじゃ、止められない


すると、下を向いていたキースさんが、チラリと僕の方を見た。



ドキッ




僕の鼓動は、大きく跳ねた。


キースさんの、この顔……



瞳に涙を一杯に溜めて、少し赤くなった顔で僕を見上げる……


こんな顔のキースさん……


見たことない!!!


イヤッ!違う!!!



誰にも見せたくない!!!



気が付けば僕は


力一杯、キースさんを抱き締めていた……


「イワンくん……」


キースさんが僕の腕の中にいる。

あの逞しくて男らしい、爽やかなキングオブヒーローが

僕の腕の中で

小さく、僕の名前を呼んだ……



「ごめんなさい。二人の邪魔をして……」

千代さんが、謝ってきた。

「え?」
僕はキースさんを抱き締める腕を緩めずに、顔だけを千代さんに向けた。

「私、本当はわかっていたんです。お二人の気持ち……でも、私も本当に折紙さんのこと……」


キースさんが黙ったまま、僕にギュッとしがみついきた。

「あの……僕、ちょっと話が見えないんですけど……」

「ふふ。スカイハイさんから聞いて下さい。
ね、お願いします」

抱き締めあったままの僕達に声をかける千代さん。

えっ!?キースさんが小さくコクコクと頷いている!?


……こんな、キースさん!!!ほんっとーーーにっ

初めてなんですけど!?


「ずっと応援しています。お二人のこと」


そう言って千代さんは、手から数羽の折り鶴を出すと、小さな竜巻を起こし、鶴を舞わせ


そのまま部屋から出て行った……



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