第2章 キスだけじゃ、止められない
するとその声を聞いた千代さんは、手を緩めることなく、一層力を込め……今度は……
僕の口の中に、舌を入れてきたんだ……
「ん……んンン……」
僕の口の中で、性急に舌を動かす千代さん。こんなの酔っぱらっていても、受け入れられない。
でも、なんだろう。この感じ……さっきから、ずっと……なんだか、頭の中が……ムズムズ……いや、違う……
頭の中じゃない……
下半身だ!
ずっとムズムズしていた下半身を刺激するような、そのキスに
何故だかいつの間にか、僕も……
千代さんの舌の動きに応えていたんだ……
すると、千代さんは、僕の背中に身体を擦り付けてきた。
身を捩るように……
あれ?なんか背中に固い物が当たる……
ま、まさか……
思わず僕は力一杯顔を離し、身体を翻して、僕の片手で彼女の両手首を纏めて締め上げ、ソファの上に彼女を組敷いた!
そして、
「ナイフを隠し持っているのか!?」
彼女が履いていたスカートの上に手をやった!
やっぱり!こんなところに、ナイフを隠し持っている!?
僕はギュッと握り締める!
びっくりしたのか、彼女は瞳を丸くしている。
そして顔を真っ赤にして、僕を見つめている。
すると僕の肩を、キースさんがポンと叩いた。
「イワン君……違うんだそれは、それは違うんだ!」
何故かキースさんまで、顔を赤らめている?
すると僕が握っていたナイフが、何故かビクンと動きさっきよりも、大きくそして……固くなった……