第2章 キスだけじゃ、止められない
「えっ!?」
床に座り込んだキースさんが、顔を赤らめて、千代さんの手を握っている!!!
「す!すいません!!!僕、お邪魔ですよね……!!!」
思わず大きな声を出して、V.I.P.ルームを出ようとした!すると
「待ってくれ!イワン君!」
バッとすぐに体勢を整えたキースさんが、僕の手を握った。
「帰らないでほしい」
その言葉に、胸が高鳴る。
「お、お邪魔じゃ……ないんですか?」
「そんなことはない!ないんだよ決して!」
キースさんは先程よりも強く僕の手を握りしめると、手を繋いだまま部屋の中に入っていった。
「ごめんなさい。誤解させてしまったかしら……」
千代さんまで、謝ってくる。
「あ、ごめんなさい。僕の方こそ勝手に誤解……?してしまったみたいで……」
「大丈夫だ、さぁ、もう少し飲み直そうじゃないか」
「はい」
このあと、あんなことになるとは思わず……