第2章 キスだけじゃ、止められない
「そうか、私達がヒーローなのが、わかってしまっていたのか……すまないが、このことは……」
「はい、もちろん誰にも言いません……でも、お二人とも……思っていた以上にステキな方だったので……」
と、頬を染める彼女……
「あ、ごめんね。名前!名前をまだ聞いていなかったね」
「はい、名乗るのが遅くなってすいません。私は千代……
ヒーロー名は、千代紙トルネードと申します」
「トルネード……君も風を使えるのかい?」
「えぇ、私の能力はこれなんです」
そう言うとまた、ポケットから“折り鶴”を出すと、フワッと風に乗せた……
「紙で作った物を、風に乗せて操れるんです。ただ、紙のように軽い物だけなので強度がないぶん、相手に与えれるダメージはほとんどないんてすけどね」
「これは君が折ったのかい?」
「はい。少しでも強度を上げるために、色々と試したんですが、この折り鶴が一番しっかりしていて……紙も、普通の折紙よりも、千代紙の方がしっかりしているものが多くて」
「へぇー色々と考えてやっているんだね」
僕は感心して彼女に話しかけた。
すると
「ふふ……でも、それよりも、本当は……折紙サイクロンさんに憧れて……と、言うのもあるんですけど、ね」
「そうなのかい!?彼はね、本当に素晴らしい人柄なんだよ!素晴らしい、とても!」
「え、え?」
今度は、僕が頬を染める番!?