第19章 Just LOVE 前編
「なぁ、飯って炊いてたっけ?」
「たしか先日、たくさん炊いた物を冷凍した気が……」
「んじゃ、チャーハン作るかっ!」
「はいっ!僕、虎徹さんのチャーハン大好きです」
うんうん。バニーちゃんってば、ほんっと可愛い事も言うようになったよなぁ~
「あ、でも。僕の分はマヨネーズ入れないで下さいね」
「えっ!?だって、お前っ!!!」
「油分の摂りすぎは、身体の酸化を早めますから、貴方も気をつけたらどうですか?」
「でもよっ!俺のチャーハンはっ……」
言いかけたところで、バニーの顔が近づいてきて
「僕と一緒に長くヒーローするためですよ」
あーーーっ!ずりーーー!!!
俺、それ言われたら言い返せないだろー!?
「へ~へ~、わっかりましたよ~~」
俺が口を尖らせて返事をすると
急に真剣な顔をこっちに向けて、
「そんな可愛い口してると、食べちゃいますよ」
「!!!そ、外でそんな事言うなっ!!!」
アハハッ……と、声を出して笑うバニー。
その笑顔がまた、いいんだ。
あーこんな顔をして笑うバニー、俺、きっと初めて会った時から
バニーのこんな顔が見たかったんだよな……
屈託のない笑顔。
そんな自然な笑顔を引き出せる相手に、俺はなれたんだ。