第19章 Just LOVE 前編
「このサラダ買って帰りましょうか?虎徹さん?」
そう言いながら二人の距離を詰め、サラダのショーケースの前で指を絡めようとしてきてる!!!!!
「お、おぅ!旨そうだなっ!」
なんて言って、俺はパッとバニーから離れる。
ヤッベーーー
今、俺も思わず指を絡めそうになっちまったじゃねーかっ!!!
顔バレヒーローが、男同士指を絡めてましたー!
なんってゴシップ誌にでも載っちまったら大変だからさ!
ここは歳上の俺が、ビシッ!!!としてやんねーとなっ!!!
って、
「あ、バニー!アレも食いたいっ!!!」
「…………フライドチキンですか?」
「いやっ!唐揚げっ!そんなお洒落なネーミングじゃない方っ!」
「……少しですよ。あと、これにマヨネーズかけて食べないで下さいね」
「えぇぇーーーーっ!!!」
「当たり前ですよ!貴方も、もっと身体に気を使って下さいよ!」
ぶーぶー文句を言いながらも、俺の好物もいつも買うバニー。
そして決まって、
「後でたっぷり汗をかきますよ」
なんてまた、あのいい声で囁いてくる。
あーーー
ダメだ、俺。
期待しちゃってるわ。
ごめんなぁ、バニー。こんな、おっさんで。