第19章 Just LOVE 前編
なのによアイツ、俺がいいんだって。
嬉しいに決まってるよな。
アイツのあのキレイなグリーンアイも、くるくる巻き毛の金髪も、しなやかに伸びた腕も脚も、おまけにあの声
いい声してんだよ、アイツ
それさ、全部……
俺のモンなんだってよ。
アイツ、いつも言うんだ。俺の耳元で。
特に後ろから、抱き締めてきた時。
「虎徹さんは、僕のどこが好きですか?
ふふ……全部あげる。僕の全部……
全部、受け取って下さい……」
おわっ!!!
思い出したら、ゾクッとしちまった!
やべっ!こらッ!鎮まれオレッ!!!
10代の若造じゃねぇんだから、声を思い出したくらいで、大きくなんなっ!!!
…………
ふーーー
いや、ほんとヤバいわ俺。アイツといるだけで気分まで若返っちまうのか……
未だに、ドキドキが収まらねーっつうか……
しかもアイツ、いつでもどこでも、さかってくるから……気をつけないと、つい雰囲気に流されそーになっちまう。
今だって……