第2章 キスだけじゃ、止められない
カメラクルーが撤収すると、スカイハイさんが側に来てくれた。
「よくやったね、折紙くん。どうだろう、今から一緒にお祝いにでも行かないかい?」
「は、はいっ!でござるよっ!」
僕は嬉しくてもちろん、二つ返事だ!
「おーい!みんな!折紙くんも行けるそうだ!」
あ……
二人……な、ワケないな。うん。そうだよね。
あれ?バーナビーさんと、タイガーさん……
もう仲直りしたのかな?二人並んで歩いてる。ふぅん……
前はずっとケンカしていたのに……
「おい!折紙!お前も早く来いよッ」
ぼんやりしているとタイガーさんに、声をかけられる。
「は、はいっ!」
僕は急いで皆の背中を追いかけた。
今日は夜も少しだけ遅い時間だったので、ブルーローズとドラゴンキッドは、帰ってしまった。
大人なメンバーの中で、本当は僕も充分大人な年齢なんだけど……
なんだか、浮いている気がするんだ。いつも……
「かんぱーーーい」
いつものHERO's BARで皆が、今季初の確保ポイントをゲットした僕を祝ってくれて、いる……?
「ほんっと、今日のは虎徹さんのせいですからね」
「バニーそんな怒んなよッ、なァ折紙!」
「すいません。なんか……」
「いえ、折紙先輩が悪いわけじゃ……」
ギロリとタイガーさんを睨む、バーナビーさん。
すると、その視線をかわしたタイガーさんが
「あれ……?って……おい……バニー……」
バーナビーさんの向こう側を軽く指差す。
「話を逸らさないで下さい」
「いや、ほんとだって!お前も見てみろよッ!」
そう言って強引にバーナビーさんを、振り向かせると……