• テキストサイズ

君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第18章 Tintarella di luna 前編


「なんだよっ!話がないんなら、さっきの続き話しすんぞーっ」
ワイルドタイガーは少し酔ってきているのか、すこぶる機嫌がいい。

「何を話していたんですか?」
そんなワイルドタイガーを見て、眉をしかめながらバーナビーが聞いている。

「Mr.レジェンドの話だよっ!今から一番盛り上がっとこなんだからよっ!」

「その話、つまらないですよ」

バーナビーが冷静に言った。
そうだ、その通りだ。

しかしバーナビーがやって来て、
私はこの空気の変わった空間にいるのが苦痛になってきた。

「だっ!そんなことナイっすよねっ!ユーリさんっ!」

「僕はもう何度も聞かされていますよ……」
ウンザリした表情を装ったバーナビー。


「……構いませんよ。私は初めて聞く話ですし」


ウソだ。


レジェンド……
あんな男の話なんて、聞きたくもない。


なのに……どうして、私は……


「あー……管理官、知りませんよ。本当に長いですよ、この話」

「そうですか、では、先におかわりを頂きましょうか、バーナビーさん貴方も何か」

「……」
無言で私の顔を見つめてくる、バーナビー。

「おっ!そーだ、バニー!“駆けつけ三杯”って言うんだぞー」
「何を言ってるんですか、飲みませんよそんなに!」
「あ、そ。俺も追加でオーダーしよーっと」

ご機嫌なワイルドタイガーに、寄り添うように座るバーナビー。

そして、私に向き直ると



/ 429ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp