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君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第16章 if...


クローゼットの奥から出てきたモノは……

俺達の等身大のパネルだった……


しかもアニエス達が半分ふざけて作った、俺達の結婚式の時の写真でさ……


俺達が“誓いのキス”をしている時のモンだった。


幸せそうに笑っている俺達。

バニーさ、このパネルをリビングに飾る!とか言って俺と大喧嘩したんだよなー。


……………



こんなことなら、他愛もない願いぐらい聞いてやれば良かった……


後悔しても、もう、バニーはいない。


とうとう俺は気持ちを声に出して泣き始めた。


「バニィ!バニィっ!!!

 なんで、なんで俺より先に逝くんだよっ!!!

 なんで、ジュニアと俺を置いてっっっ!!!

 バニィ!!!バニィーーーーっ!!!」



泣いて叫んでも、誰もいない。

もちろん、返事なんてあるわけがない。



なのにさ、


パネルの後ろから、


ふわっと



封筒が1枚出てきたんだ……


思わず手にとると、その封筒には
懐かしいバニーの文字が書かれてあった。


『虎徹さんへ』


俺宛……なら、見てもいいんだよな?


封筒の中には一枚の便箋があった。

そこに書かれていたのは
ほんの数文字……




『僕の全ては貴方のものだ』





バニーお前と初めて出逢ったあの日から、俺達の運命は回りだした。


そう、あの日から。







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