第16章 if...
俺達の子の名前は
『バーナビー・ブルックスJr.』
そう。バニーの名前だ。
バニーは俺と結婚するときに名前を
『バーナビー・ブルックス』に変えていた。
だから、バニーの子には、Jr.を名乗って欲しかったんだ。
これは俺が決めていた。アイツは二人の子だから、とかなんとか言ってたけど、
「貴方が、こうと決めたら譲らないのはよくわかっていますよ……」
なんって言って、俺にキスしてくんだ。
いつもずっと変わんねー……
あー俺達はずっとこうやって、子供がいても愛し合ってさ、手を取り合って生きていける。
そう思っていたんだ。
子供が産まれて来てからのバニーは、今まで以上に張り切って仕事をこなしていた。
ヒーロー業務はもちろん、未だに絶えないグラビアや雑誌の撮影。
雑誌は種類が増えた。そう、子育て世代の雑誌だ。
バニーのヤツ、すげーイクメンでさ。そりゃ、楓の時も思ったことだったんだけど、楓はもう、でかかっただろ?だからまた、違うんだよな~
バニーのジュニアに対する愛情は、ほんっと深かった。
なのにさ、俺に対する愛情も、
より深くなって……
アイツ、寝るヒマなんってあったのかな……
俺よりも忙しいバニー。ヒーロー以外の仕事も、どれも真剣にこなす。
ジュニアが小さいうちは、3人で行ける仕事場は、いつも3人で行ってたんだ。