第14章 君となら視線だけで
その後、ハンサムがオーダーしてくれたパンケーキが運ばれてきた。
今、流行りの可愛く盛ったパンケーキとは少し違うかな、すごくシンプルなパンケーキ。
でも一口食べてわかった。
このクリームに合わせたパンケーキなんだ。
絶妙な甘さのふわふわでトロトロのクリームソースと、きっとそれに合うように厳選したと思われるフルーツ。
ほんっと、シンプルなの見た目。
でも、味はすーーーーっごく美味しいっ!!!
手が止まらない。ぱくぱくと食べていたら
「ははっ、これマジで美味いだろ?」
「あっ!うん!!!夢中で食べちゃった」
笑われている事に気付いて、手を止めると
「俺にも一口ちょーだい」
なんって言って、フォークとナイフを持つ私の手の上から、虎徹さんが手を重ねてきて……
カチャカチャとパンケーキを切っている。
そして、私の手を握ったまま、パンケーキを口に運ぶ…………
「って、ちょっと一口、大きくないっ!?」
「へへ、ごっそーさん」
「もうっ!!!」
…………
でも、可愛い…………し、
何をしても
嬉しい。