第14章 君となら視線だけで
「ふふっ、驚くよね?でも、私もびっくり。虎徹さんにこんな可愛い彼女がいるなんて」
「ま、俺の魅力にかかれば、なっ?」
虎徹さんが指を絡めて手を握り直した。
「……ばか」
でも、そっか、びっくりしたな……
ハンサムが虎徹さんって呼ぶから、彼女も同じように呼んでたのね……
「あ!オーダー通してくるね」
「お願いします」
そう言って、彼女の手にキスをするハンサム……
彼女はもう慣れているのか、普通にしている。
どうやら、じっと見てしまっていた私と彼女の目があった。
「ふふっ、スキンシップ多いよね、バーナビーは。虎徹さんにも、よくくっついてるしね」
あ、あ、あーーーーー!!!
穴があったら入りたいっ!!!
って、こんな時に使う言葉だったのねーーーー
私ったら、いっつも二人がくっつくの、ジェラシー感じておまけに、このくそハンサムは、虎徹さんのことを……なんてまで思っていたわ……
ハンサムの彼女、見た目はフツーだけど、なかなか余裕のあるいい女じゃないっ!
すると虎徹さんが握っていた私の手を、自分の口元に寄せて軽くキスをした。
!!!!!!
「我慢できなくなるから、可愛い顔禁止っつたろ?」