第14章 君となら視線だけで
席に着くと店員さんは、ハンサムとニコニコと嬉しそうに話している。
「二人はいつものでいい?」
店員さんはよほど二人が常連なのか、よく知った感じで確認している。
「はい。虎徹さんもいいですよね?あと、カリーナさんは、オススメのパンケーキと何か飲み物……」
「カリーナも、いつものでいいか?」
「え?あ、うん……」
虎徹さんが私がいつもオーダーする物を、店員さんに伝えてくれる。
ふふ……それだけでも嬉しい……
それに
さっきから、ずっと手を繋いだまま……
ドキドキしていたら、
オーダーを聞いたのに、なかなか向こうに行かない店員さんがニコニコしながら聞いてきた。
「ねぇ虎徹さん、そちらの女の子はもしかして……」
「おお!俺の彼女だ!可愛いだろ?」
繋いでいる手をグッと引き寄せ、私たち二人の距離が近くなった。
う、嬉しい!け、けど……カフェの店員さんに、そんな報告しなくても……
私がシドロモドロしていると
「あっ!この人な」
虎徹さんがハンサムの顔をチラリと見ると
「僕の彼女なんです」
ハンサムがとびっきりのビームを撒き散らした!
「ええっ!!!!」
このフツーの人がっ!?