第14章 君となら視線だけで
「おわったぁあ~!!!ありがとう!ハンサムっ!」
「はい、貴女もよく頑張りましたね」
ポンッと頭をひとつ、撫でられた。
明日のテスト勉強。一番苦手だったところも、なんとか自力で解けるまでにはなった!
ヒーローしてるから、スキップ(飛び級)なんて難しいけど、せめて普通に単位を取って卒業はしたい!
でも、でもっ!そんなことより今はっ!
「甘いのが食べたいっ!!!脳に糖分補給した~いっ!!!」
「お前、大丈夫かぁ~?肉つくぞ~」
虎徹さんが私の二の腕を掴んで言ってきた。
「ぎゃっ!どこ触ってんのよっ!!!」
「なんだよ~彼女の二の腕くらい触ってもいいだろ~?」
「え……」
虎徹さんのその言葉に思わず顔がにやける。
彼女……いい響きだわ…………
って…………
「だからって、ずっと揉まないっ!!!」
「いや、なんかほら気持ちいいからさ、お前の二の腕っ」
「ばかっ!!!」
そんなこと言われて喜ぶ彼女が、どこにいるのよっ!
「そんな怒んなよ~俺だってバニーちゃんみたく、お前の傍にいたかったのに~」
うっ……
何、この可愛いおじさんは!?
あ、私の彼氏か…………