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君とならキスだけじゃ【TIGER&BUNNY】

第13章 君へと続く夢 side BUNNY


僕達はいつのまにか、相棒だけではなく、恋人の関係になっていた。


そして夢の事を思い出したのは、昨日の夜。


僕が初めて……彼と……そう虎徹さんと手をつないで、虎徹さんの部屋に訪れた時のことだった。


玄関のドアを開けて、我慢できなかった僕達は、すぐに熱いキスを交わした。息もつけないぐらいの。


「悪ぃ……先に部屋に……」

照れた虎徹さんが、また、僕の手をひいてリビングまで連れて行ってくれた。


そこに飾ってあった写真を見て、僕は


思い出したんだ!!!



思い出して立ち竦む僕に気づいた虎徹さんが


「あー……俺の嫁さんと、娘だ……悪ぃな……お前に見せるもんじゃなかったな……」

なんだかバツが悪そうに頭を掻く、虎徹さん。


「違うんです……今、僕……思い出した……」


「へ?」



いや、でもこの話は……



「貴方を築いてきた大事な人達の写真です。いつか、僕もここに一緒に並びたいな」

僕は虎徹さんの手をギュッと握りしめて言った。

「バニー……」


虎徹さんが、今度は優しくキスをしてくれる。


そして唇が離れると


「お前も、もう俺の大事な人だ……」


「はい」


それは、貴方もですよ。

心の中でそう言った。
だって僕の唇はまた、虎徹さんに塞がれていたから。







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