第13章 君へと続く夢 side BUNNY
その日初めて、虎徹さんのベッドで愛し合った。
満ち足りた幸せな気分の中、僕は
あの夢の中の女性……
友恵さんの言葉を思い出していた。
そう、あの夢の中で会っていたのは、虎徹さんの奥さんの友恵さんだったんだ。
どんな気分だったんだろう……
自分の最愛の人を、男の僕に託すなんて。
ただ、僕が考えるよりも、
虎徹さんと友恵さんの愛情は、きっと
深くて尊いものなんだろう
そして、僕は……抱き締める
僕の腕の中で眠る虎徹さんを
決して離さないように
僕はヒーローデビューしてから、両親の夢も友恵さんの夢も見なくなっていた。
3人の事を思い出したのも、今日が久しぶりだった。
でも、僕はもう淋しくない。
僕の腕の中で眠る運命の人
そして両親の愛情、友恵さんの深い想い
その全てが僕の傍にある。
こんなに幸せで満たされた気持ちになれるなんて……
ありがとう
ずっと、僕の傍に……
そしていつか
遠い未来に……
end