第12章 LOVE SAUCE 前編
「俺さー嫁さんと知り合ったのって、高校の同級生だったんだー」
「へぇ……」
高校生の虎徹さんを想像してみる。
………………
あーきっと今よりも、もっと可愛かったんだろうなー。
もし同級生だったとして……
なんて、考えてたら
「バニーは、どんな高校生だったんだ?」
虎徹さんが大きな月を見ながら聞いてきた。
「そうですね……」
僕は記憶を辿ってみる。
でも正直、どれが本当の記憶なのか解らないこともある。
ただ一つ、ハッキリしているのは
「ウロボロスのことばかり考えていたような、、、気がしますね……」
すると
「え?それだけ?」
虎徹さんが、びっくりしたような顔で振り返った。
何を今さら……と、思ったけど
「そうですね。後は学校で勉強してたくらいかな?」
「彼女とかは!?だって、お前、モテただろ!絶対っ!!!」
なぜか凄く熱くなって聞いてくる虎徹さんに僕は
「そうですね、モテましたね。でも……」
「でも……?」
身を乗り出して聞いてくる虎徹さん。
あー可愛いなぁ~………………
なんて見つめていると
「でも!なんだよ?バニーちゃんっ!」
話の続きを催促されてしまった。