第11章 真夏の夜の訪問者 後編
「おい、ちょっと待て……」
そう言うと俺はバニーの黒のシャツをバッとめくり上げた。
「な、なにするんですかっ!?」
バニーがびっくりして、照れた声ようなを出したけど……
「お前もだ……」
「え?」
「全身にアザが出来てやがる……」
酷い……バニーの綺麗な白い肌に、時間が少し経ったからか……
赤黒くなったアザが…………
「これ、俺がしたのかな……」
思わずバニーの胸辺りに付いた、大きなアザを撫でてしょんぼりしちまった……
「ち、違いますよッ!!!それに、貴方のアザも、僕じゃありません!」
「……だよな?」
その言葉に、少しホッとしているとバニーのヤツ……
「そうですよっ!僕が大好きな貴方をこんなに傷つけるハズありませんからっ!!!」
さっきから避けていた核心のトコを、大きな声で叫びやがった!
「バ、バニー!?」
焦った俺は、バニーの名前しか言葉に出てこねー
「そうですよ!?当たり前でしょう!?だから僕は朝方まで頑張ったんですよ!
大好き貴方だと思ってたから……その貴方があんなにねだってくるからっ!!!」
「!!!!」
「虎徹さん……貴方は違うんですか……?」
そう言ってバニーが俺の手を握ってきた。
「い、いや……違わねー……俺もバニーの事……」
俺はバニーの手を、ギュッと握り返した。