第11章 真夏の夜の訪問者 後編
「で、今の体調はどーなの?」
ずっと黙って俺達のやり取りを聞いてたロイズさんが、声をかけてきた。
俺はチラリとバニーの顔を見た。
するとバニーもこちらを見ているが……
顔が真っ赤だ!!!
も、もしかして、と言うか、もしかしなくても……
「全身が怠くて……痛むと言うか……」
バニーが小さな声でそう言うと
「お、俺も……」
俺も同じような小さな声で言った。
「……そう。ま、何があったのかは、あまり詳しく聞きたくないですから……
二人同時に、変なNEXTにでもあったんでしょう?」
ロイズさんが、バニーと俺の顔をチラッと見てから
「私、会議でもうここを出ますから、君たちも、話して落ち着いたら、シャワーでも浴びて身なりを整えてから、その人形を持って病院に行ってきて下さいね」
吐き捨てるようにそう言うと、さっさと席を立ち部屋から出て行ってしまった。
ロイズさんの居なくなった、ロイズさんのオフィス。
そう、俺とバニーは二人きりになった。