第9章 虎徹さんの恋人
俺はトイレットペーパーをグルグルグルーとたくさん巻き取ると、蓋をした洋式トイレの上に置いた。
「終わったら捨ててやるからサ」
「…………早くトイレから出て行って下さいッ」
「なんで?いいじゃねーか。それぐらい……」
「早く出て行って!!!」
「ハ、ハイッ!!!」
なんだよ、バニーのヤツ。今更、それぐらい……
でも、まさか俺がバニーの下の世話するなんてな~。世の中、何が起こるかわかんねェなぁ~。
俺はトイレのドアの前で、感慨深く頷いていた。
暫くして、バニーの俺を呼ぶ声が聞こえた
「お、もういいの?入るよッ」
中に入ると、キッチリと折り畳まれたトイレットペーパーがあって、バニーの出した物はこれっぽちも見えねェ。
「あ?ホントにちゃんとしたのかァ?」
ピラッとペーパーを捲ろうとした瞬間
「うっ」
バニーがノーガードの俺の腹に、ハンドレッドパワーを使って飛んで来やがった…………
「あ、貴方がヘンなことしようとするからでしょう!?」
「いやーだってまさか俺がバニーちゃんの下の世話……だっ!!!」
もう一度腹にめがけて飛んで来た!今度はなんとかギリギリのところで避けた!
「それ以上言わないで下さい!ぼ、僕は……将来は貴方の下のお世話をするつもりだったのに……まさか僕が先に……う、う、……」
ええええーーーー!?
バニーちゃん泣き出しちゃったの!?
てか、俺の下の世話って……
介護の心配なんて、早すぎるだろーがっ!!!
でも……